MESSAGE
理事長メッセージスローガン、理事長所信
一般社団法人高槻青年会議所
第59代 理事長
上元 裕輝
Uemoto Yuki
2025年度スローガン
理事長所信
はじめに
私たち青年会議所は、地域社会をより良く発展させるために、地域のために、人のために、
「本気」で向き合い、「本気」で行動できるリーダーを創出する組織です。
そんなリーダーを創出するためには、会員一人ひとりが、組織のビジョンや目的だけにただ向き合うのではなく、自分自身の胸の奥に秘めている「vision」に向かった一つひとつの行動を積み重ねていくことが大切だと思います。
きっとその行動を積み重ねた先には、必ず誰かのために「本気」で向き合い、「本気」で行動でき、青年会議所活動の価値を見出すことができるのではないでしょうか。
そして誰かのために行動を起こす「利他の心」を持つ会員が一人でも増えることで、青年
会議所が目指す運動の先に、きっと「明るい豊かな社会」が見えてくるはずです。
我々高槻 JC は、明るい豊かな社会を実現するために、これからも組織として、そして個人として、これまで先輩諸兄姉が紡いでこられた歴史を大切にしながら、時代に求められる変化の起点を創るためのチャレンジを繰り返し行い、地域に必要とされる団体として在り続ける必要があります。しかし近年は、これからの時代に調和するための新たな取り組みを取り入れる行動が増えている一方、変化に向き合いチャレンジすることに対して、保守的に捉えてしまう組織の文化も未だ数多く根付いていると感じています。
青年会議所の活動には、「自分がやったことがないこと」、「誰もやったことがないこと」、「恐れずにやってみる」と言う特徴を活かせる環境がたくさんあります。きっとそのような環境を最大限活用できれば、組織においても個人においても、ポジティブに物事を捉えることができ、「変化に恐れないチャレンジ」が生まれるのではないでしょうか。
「新しいことにチャレンジするには、失敗はつきもの。」
「失敗を恐れていてはチャレンジすることもできない。」
これからさらに大きな変化が予想される時代を生き抜いていく我々青年経済人にとって、こんな言葉を自然と発することができる環境を整えていくことが今の組織にとって大切なことだと思います。
「私はこうなりたい」「私はこうしたい」と強く想う気持ちの点と点を重ね、そしてその行動を積み重ね、その点と点が線になるような大胆な「action」を起こすことで、これからの時代に求められる変化の起点が必ず創れると思います。
まずは、私たちが強固な一枚岩の組織となり、そして地域を牽引するリーダーとしての責任と自覚を持ち、力強く前へ前へと行動を押し進めることができる 1 年をともに目指して参りましょう。成長を実感できる組織運営
青年会議所のミッションは「青年が社会により良い変化をもたらすためにリーダーシッ プの開発と成長の機会を提供する」ことです。我々はその使命を忘れることなく、会員が成 長を実感できる組織運営をしていかなければなりません。
青年会議所の会員は、各々家族を持ち仕事をして日々暮らしている中で、自ら年会費を払 い明るい豊かな社会の実現のためにボランティアで活動しています。だからこそ、他人に与 えられた目的のためではなく、自ら目的を定め、その目的達成のために全力で努力をし、結 果をつかみ取りに行く気概が必要です。その経験の先にある「まだ出会ったことのない自 分」に出会える感動と成長を感じられる組織運営を目指してまいります。
さらに、成長を実感できる組織になることができれば、会員一人ひとりがおのずと胸を張 って高槻青年会議所を周りの友人・知人に紹介できるようになるはずです。青年会議所の魅 力を頭で語るのではなく、心で語る。そうすれば必然と我々の仲間は増えていくはずです。 加えて、属人的な動きではなく、組織全体で責任を持ち会員拡大に取り組んでまいります。 JC の理念に共感した仲間を増やし、地域により大きな貢献をすることで、これからも高槻 青年会議所はまちに必要とされる組織であり続けます。
無意識の偏見に向き合い、人を大切に想う心で組織を包括する
今の組織運営は本当に正しいのか。そんな疑問をみなさん持ったことがありますか。様々な変化を受け入れることが求められる我々青年経済人は、これまでの経験、そしてこれからの変化を受け入れるために、多様な個性や価値観を包み込む組織運営と今まで正しいと思っていた枠組みだけに捉われない柔軟に向き合った行動を追い求め続ける必要があります。
きっと「変化」と「チャレンジ」に恐れず向き合い続ければ、会員一人ひとりが持つ青年会議所で活動する本当の価値を見出すことができ、何事においても大胆にチャレンジできる行動につながるはずです。
まずは、人は無意識のうちに自分の見るもの感じるものに偏見を持ち、障壁を持ってしまいます。決して悪いことではないですが、常にその偏見があると言う意識を持ち、組織運営に向き合っていくことができれば、組織を包括的に運営することが必ず実現できます。そして、青年会議所の会員に与えられる権利は皆平等です。会員一人ひとりが活躍、そして飛躍できる組織の文化へ根付かせ、これまでの会員育成や組織運営を更なるアップデートができるように、失敗に恐れることのないチャレンジを追い求め続け、組織へ浸透させていくことを目指します。
さらに、一人ひとりの会員に向き合った組織運営が実現できることで、多様な個性や価値観を持った人へのアプローチを行う会員拡大にチャレンジできるはずです。青年会議所は多種多様な職種など、人財の幅が広がれば広がるほど、組織としても個人としても可能性を生み出すことができます。組織にとって最も重要な対外との連絡調整役として、これからの会員拡大に必要な仕組みづくりを創造し、組織力向上を目指します。
夢と希望をもち世界をリードできる青少年の育成
グローバル化や情報化が進展する社会の中では、多様な主体が速いスピードで相互に影響し合い、一つの出来事が広範囲かつ複雑に広がり、先を見通すことがますます難しくなってきております。子供たちが将来つくことになる職業のあり方についても、技術革新等の影響により大きく変化することになると予測されており、子供たちの約半数以上は将来、今は存在していない職業につくと予測されています。また今後 10 年~20 年程度で、半数近くの仕事が自動化される可能性が高いなどの予測がされており、グローバル化、情報化、技術革新等といった変化は、どのようなキャリアを選択するかにかかわらず、全ての子供たちの生き方に影響するものであり、こういった背景からも夢や希望を持てない子どもたちが増加していると考えます。
高槻 JC においても近年は、自己肯定感を育むための青少年育成などに積極的に組んでおりますが、グローバル化や情報化が進展する社会の中で生き抜くための青少年育成などには、積極的に取り組むことができていない背景からもこれからの時代を生き抜くための子どもたちへ「夢」や「希望」をもってもらえるような青少年育成にチャレンジする必要があります。
まずは、夢や希望を持てない子どもたちに対して、自分にもできるかもしれないという期待感を育み、これからの時代に対して「夢」や「希望」をもつことができる青少年育成にチャレンジします。
さらに、国際ビジネスや異文化交流、国際問題などを単に理解するだけでなく、自らが国際社会の一員としてどのように生きていくかという主体性を一層強く意識でき、世界から日本、そして地域を見ることができる世界をリードできる青少年の育成にチャレンジします。
そして JC が有する強みは、高槻市、島本町のみならず、世界や全国各地に志を同じとする仲間がたくさん存在することです。教育は、家庭、学校、地域の三社協働に留まらず、JC が有する多様な連携からも青少年育成にアプローチするこができ、「教育」だけではなく、
「共育」を実現できることで、子どもたちへ制限をかけない無限の可能性を伝える機会創出ができます。高槻 JC もこれまでの経験やつながりから可能性を創出するためのチャレンジに向き合います。
ローカルの可能性を創造し、JCだからこそできる新たなチャレンジを
日本では、諸外国に例を見ないスピードで高齢化が進行しており、それに伴い、社会保障費の増加や医療・介護業界の逼迫など、さまざまな問題が懸念されています。あわせて年々少子化が加速し、少子高齢化が急速に進行しており、近い将来、1人の若者が1人の高齢者を支える厳しい社会に突入することが予想されております。少子高齢化の問題は深刻な問題であり、日本全体を取り巻く、各地域の経済や人口流出、労働供給、その他にも多大な影響が及ぶ中、インバウンド、IT・デジタルの普及を利活用し、ローカルだけにフォーカスした視点だけではなく、近畿、日本、世界と広い視点から自分の住み暮らす地域で行動すべきことを考え、新たな価値の創造を繰り返し行い、地域の課題解決や魅力向上を追求する必要があります。
高槻 JC においても近年は、日本 JC や近畿地区協議会、大阪ブロック協議会へ積極的に出向者を輩出し、スケールメリットを活かした社会課題や地域課題に対しての多様な視点からアプローチする方法を多く経験できていると考えております。私たちは、これまでの経験に加え、これからの時代に必要な視点と世界を基準とした日本、そして地域を見た視点を持ち合わせた思考を身につけ、課題に向き合っていく必要があります。
まずは、日本人が持つ特有の閉鎖的な国民性に向き合い、グローバルな視点から物事を考えることができる感覚を身につけ、地域が求める運動の可能性を広げるために、日本を知り、そして地域を知る事が最も重要であり、日本や地域だけを中心に考えるのではなく、「アジアの中の日本」「世界の中の日本」と言う視点から、これからのローカルに必要な新たな価値の創造を探求できる人財育成にチャレンジします。
さらには、インバウンドが急激に増加する中、日本国内においても観光する地域に偏りが生じ、オーバーツーリズムが深刻化しております。近畿圏内においても京都や大阪といった人気の観光地として多くの観光客が訪れていますが、京都と大阪の中間地点である高槻市、島本町も歴史、文化、自然が数多くある魅力なまちである観光地としてのプロモーション活動を、観光の振興に積極的な都市としてビジョンをもつ行政と連携を図り、高槻 JC だからこそできるチャレンジをします。
魅せるブランドではなく、共感を生むブランドづくり
我々高槻 JC は、地域の人たちの目にどのように映っているのでしょうか。「ボランティア団体」、「飲み会集団」こんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。私たちは、そんな軽率な言葉で解決されるような活動をしているわけでもなく、団体ではありません。高槻市、島本町をより良い地域にするために、会員一人ひとりが限りある時間に工夫を行い、何事にも真剣に向き合い、「誰かのために」と、常に問い続けた「pride」を持った活動をしています。私は、そんな強い「pride」を持ち、活動している高槻 JC を、地域の方にもっともっと知っていただきたいと思いますし、知っていただき、我々の活動の「価値観」を知っていただくことで、地域の方との絆を生むことができ、組織のブランドは確立されていくものだと確信しております。
高槻 JC は、今、そんな行動をすべき分岐点に位置し、これまでの高槻 JC が取り組んできたアウターブランディングの実績を見つめ直し、組織としての情報発信の考え方や文化を一新するための変化に挑戦する必要があるのではないかと考えております。
まずは、アウターブランディングを確立するために、我々高槻 JC の「価値観」、そして活動の「ストーリー」に共感を得ていただく情報発信にチャレンジします。また、高槻 JC の会員には、素晴らしい能力や実績を持った会員が多く在籍しています。会員一人ひとりがもつ個性の魅力に寄り添った地域の方から共感を得る情報発信を追求し、高槻 JC ブランドの確立を目指します。
さらに、組織のブランドを確立していくためには、アウターブランディングと同様に、拡大対象者に向けたブランディングや会員に向けたブランディング、いわゆる組織に対して共感を生むインナーブランディングにも積極的に向き合っていく必要があります。近年は、
LINE やX、Instagram、TikTok と言った SNS を活用した情報発信やコミュニケーションが当たり前に活用されておりますが、文章や写真、映像から読み取る情報の授受は、様々なネガティブな一面も多く存在すると考えます。今一度、会員が、インナーブランディングに対して、「どんな情報を必要としているのか」、「どんな発信方法を必要としているのか」「どんな発信が組織に対して、拡大対象者に対して共感を生んでくれるのか」を考え、見つめ直し、共感を生むことができる双方向の対話を意識した情報発信にチャレンジします。
結びに
私は、2019 年に高槻 JC へ入会してから 6 年間、地域だけの活動に留まらず、日本青年会議所、近畿地区協議会、大阪ブロック協議会への出向を通じてスケールメリットを活かした運動や活動をたくさん経験させていただきました。その経験から、「可能性に上限はなく、チャレンジする行動ができればなんだってできる」、「人を大切に想い、そして常に感謝を持ち、利他の心を大切にできれば相手に想いが伝わる」と言う大切なことだと学ばせていただきました。そしてたくさんの経験を自ら積極的に掴むことで、必ず「成長」と言う「成果」を与えてくれると確信しております。
どんなことでもチャレンジする時は必ず不安になりますが、「自分を変化させたい」、「組織を変化させたい」、「地域を変化させたい」と思うのならば、自分自身が率先して行動し、失敗を恐れないチャレンジをすることで、必ず「成長」と「成果」を与えてくれるからこそ、その事をただひたすら信じ、前へ進むための行動を積み重ねることが私は本当に大切なことだと考えています。
人生においても、青年会議所活動においても無駄なことも損なこともなく、必ずすべての経験が自分自身の中に積み重なっていきます。
青年会議所には、自分の創造をはるかに超える学びの機会が無数に存在する。
青年会議所には、日本や世界にかけがえのない友情を与えてくれる機会が存在する。
青年会議所には、自分の強さと弱さを知るきっかけを常に与えてくれる。
青年会議所には、無限の可能性があり、何度も何度もチャレンジができる。
そして、青年会議所の活動は、世界、日本、地域を動かすことができる。
青年会議所活動には可能性が満ち溢れていますが、可能性を満ちたものにするかどうかはあなたの選択次第です。
人のため、地域のため、「成果」を残す「成長」を、ともに追い求め、大胆な「action」起こして参りましょう。
そして、変化の起点を創れる「vision」を 1 年間ともに語らい、必ず実現しましょう。